Spect3D

SPECT3Dは1次元、2次元、3次元構造におけるプラズマの原子特性と放射特性をシミュレーションする衝突輻射スペクトル解析コードです。輻射流体シミュレーションやparticle-in-cell(PIC)シミュレーションの結果のポストプロセスとして使用でき、LTEとnon-LTEプラズマのスペクトル特性(放射と吸収)とイオン化特性を計算します。使い易いGUIとインタラクティブな可視化ツールを持ち、洗練された最新の機能を備えています。

特長

  • プラズマのスペクトルとイオン化分布を以下の構造で計算
    1次元直交座標(x) / 1次元円筒座標系(r) / 1次元球座標系(r) / 2次元直交座標(x-y) / 2次元円筒座標系(r-z) / 3次元直交座標(x-y-z)
  • ユーザー定義による検出器の位置で、放射フラックス、フィルター処理イメージ、モノクロイメージ、時間ゲートイメージ、スペクトル、ストリークスペクトルを計算
  • 設定のための使いやすいGUI
  • 流体コードデータ可視化のためのグラフィックツール
  • 結果表示のためのSPECT3D Visualizerグラフィックパッケージ
  • ウィジェットから直接ヘルプにアクセス可能なオンラインドキュメント
  • LTEおよびnon-LTEプラズマの原子レベルポピュレーションとスペクトルの計算*
  • 外部放射場によるポピュレーションとスペクトルへの影響の計算
  • non-Maxwellian電子分布を持つプラズマのモデリング
  • プラズマ/バックライターの吸収スペクトル計算
  • 定常状態または、時間依存性を持つ原子レート方程式の計算
  • 衝突・輻射モデルにおける原子過程
    衝突電離、再結合、励起、脱励起 / 光電離、誘導再結合 / 光励起、誘導放出 / 自然崩壊 / 放射再結合 / 二電子性再結合、自動電離、電子捕獲
  • ドップラー広がり、自然広がり(自動電離の寄与を含む)、Stark広がり**
  • 原子コードATBASEの使用
    光電離断面積 / 振動子強度 / 衝突電離断面積 / 衝突励起断面積 / 原子レベルエネルギーと遷移エネルギー / 二電子性再結合、自動電離、電子捕獲レート / NIST原子レベルエネルギーと振動子強度の組み込み
* LTE = local thermodynamic equilibrium、局所熱平衡
**For prominent K-shell lines, Stark lineshapes are computed based on MERL code
(L. Woltz, C. Hooper, Jr., Phys. Rev. A, Vol. 38, p. 4766 (1988) and R. Mancini, et al.,Comp. Phys. Commun., Vol. 63, p. 314 (1991))